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京都でのリフォームは町屋の改装も非常に多いです。
築80年とかの家を新しく買ったり借りたりして住居用やお店にされる方が多いのですが、そういった仕事をさせてもらっている上で、昔と今を比べると丁寧な仕事がしてあるなぁって感心させられます。
だって、それでいて、今みたいに車もなければ、携帯電話もないし、工具だって全部手作業だったんだしね。1軒家を作るのに1年以上かかっていたのも分かり ますね。 それが今じゃ建売なんかだったら1ヶ月〜1ヶ月半くらいでもう建っちゃうんですから、ホント進んだ世の中になったなぁって思います。
だけど、そんなスピードと効率ばかりを重視した家は欠陥住宅だったり問題が多いことはみんなもうよく知ってることですね。
そこを昔の家は、孫の代まで住めるよう素材を考え、また灯り採りから防犯面、風通し、庭などの美観面にいたるまで、自然との調和をよく考えて作られています。
最近も和と洋を融合したリフォームをしたのですが、実は結構職人さんたちはみんな町屋なぶるのが好きなんですね。昔は皆、町屋で修行したし、そんな家で暮らしていたからね。
昔は自然が家と共にあった。そこを全部つぶして建て直すのではなく、現代に合わせて知恵を出し住み易くリフォームするのは、京都という昔と今の融合をテーマとした土地柄では大事な仕事だなってよく思います。
新しいから良いっていう時代はもう終わってきたのかもしれませんね。
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